強迫性障害、曝露反応妨害法の工夫①
強迫性障害、曝露反応妨害法の工夫①
強迫性障害は、繰り返し心に浮かんでくる強迫観念によって引き起こされる不安感を軽減するための強迫行為を止められなくなる病気です。良くあるのが、強迫的確認と強迫的洗浄です。確認は鍵や電気・水道・ガス・火の元などが気になって、何度も確かめてしまうもの。洗浄は汚れているのではないかという感覚が取れずに何度も洗ってしまうものです。
強迫性障害の治療はSSRIを主体とした薬物療法と曝露反応妨害法という行動療法です。
行動療法は、強迫観念が起こるような状況を避けずに、引き起こされる不安感に直面して、強迫行為を行わないということをやります。
しかし、なかなか止められない強迫行為をやらないということは当然いろいろな工夫をしなければ成功しません。
工夫1.病気について徹底的に理解する
強迫性障害は自分の記憶や判断そのものがおかしくなってしまう訳ではなく、記憶や判断に自信が持てなくなっている状態です。強迫行為をするということは、自分を信じなかったということになり、ますます強迫観念がエスカレートしてしまいます。そういう病気の構造をまずは良く知ることが大事です。
工夫2.強迫行為をしないことを「我慢する」という捉え方ではなく「病気の脅しに応じない」と捉える
人間は一般的に我慢が嫌いです。長続きしません。一方で、人間は強制されることが嫌いです。脅されて強制されるなんて好きな人はいません。そもそも、強迫行為というのは「病気に脅かされて渋々とやっているもの」であり、本来やりたいことではないはずです。それがいつの間にか「自分の意志でやっている」かのように錯覚させられてしまうのです。
工夫3.最初の課題は「何とかできそうなもの」をうまく選ぶ
最初に成功体験を持つことは何かを身につける上で非常に重要です。
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