運動とメンタルヘルス
運動することが身体に良いことは誰でも知っていますが、近年、精神の健康にもとても良いことが実証的に示されています。
適度な運動は、ストレスによる不安反応が過剰になることを抑制してくれるという研究もあります。
不安・抑うつの改善のみならず、うつ病の発症予防にもなることが分かっています。
ストレス対策と言うと、今は認知行動療法が流行りですが、考え方を変えるというような「面倒なこと」をわざわざしなくても、気持ちよく運動することで効果が得られる可能性があるわけです。
私の患者さんでも、診断によらず、運動習慣を作った方たちは気分が安定して、薬の効果もよくなる印象が確かにあります。
問題は、うつ症状が強い時は、運動する気力も出ないので、その場合の治療として使うには工夫がいるということでしょう。
まずは、日々の生活の中で、有酸素運動の習慣を作っておくことがお勧めです。
1回20~30分程度の早歩きを週3回くらいやるだけでも効果があるようです。
行き帰りの通勤時を利用したり、オフィスビルの階段を利用すれば効率よくやれそうですね。