クリニック通信

復職判断の難しさ

復職判断の難しさ

休職して治療して徐々に辛い症状がなくなってくると、次に来るのは現実的な不安です。
それは、いつ仕事に戻れるのか?とか、戻ったあと果たしてやっていけるのだろうか?という内容です。

この時期にはもう日常生活上、大きな支障がなくなっているので、患者さんは焦りやすくなります。
「もう大丈夫なのに休んでいるなんて、怠けているだけなのではないか」という思いが強くなる人もいます。
一方で、休職中という負荷の少ない生活で目立った問題がないことは、仕事ができることとイコールではありません。
働くということは、日常生活で問題がないということのさらに一段上の回復度が必要なのです。

復職可能の最低限必要な条件として、当院では以下のことを目安にしています。
①生活リズムが安定している。働いているときと同じ。
②睡眠・食事(3食)が十分にとれる。
③日常生活の家事・外出・人との会話は全く問題ない。
④図書館などに模擬的な出勤をして、6時間以上過ごせる。週5日。
⑤読書など2時間以上休まずに集中が続けられる。
⑥毎日、1時間ほどの散歩を出来る体力がある。
⑦通勤に必要な交通機関に問題なく乗れる。
⑧復職したいという意思が十分にある。
⑨以上の条件を満たせる状態が2週~1ヶ月以上継続できていることに加えて、以下の「振り返り」が冷静にできること。
(「振り返り」とは・・・自分が不調になった要因について、外的(環境的)要因と内的(自分自身の要因)に分けて整理すること、かつ、それらの要因に対して復職後どのように対処するか対策を立てられること。また、それ以外にも起こりうる問題をあらかじめ予想して対策を立てることが出来ること。)

それでも、正直なところ、100%確実な復職判断はできません。
万全を尽くしたと考えられる事例でも、再休職になってしまう場合があるからです。
いろいろな医療機関がリワークプログラムなどを通して、この難しい判断の確実性を上げようと努力していますが、やはり100%のものはないのが現状です。

そのため、復職に対しては公平で客観的な手続きを踏むことが最善となります。復職の難しさ 心療内科、東京 日本橋メンタルクリニック
復職の難しさ 心療内科、東京 日本橋メンタルクリニック

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日本橋メンタルクリニック

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